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カタツムリとナメクジ

タツムリとナメクジは形が似ている。なんとなくというよりは酷似している。違いは殻があるかないかだ。やはりどこかで殻を持つか持たないかの選択をして違う方向に進化した2つの同種らしい。「カタツムリ食べる?フレンチで」というと食べる気持ちになるが「ナメクジに塩かけたら溶けた」というと食欲はわかない。殻は家みたいなもんだ。カタツムリは殻(家)を背負っている。殻があればその中で引っ込んで何となく自然の荒波をやり過ごすことができるが、殻を維持するために体の大きさとともに殻を大きくすることにエネルギーがかかる。また、殻が邪魔になると建物の隙間にははいりこめない。一方カタツムリは殻(家)がない。空っぽに殻を見つけて仮住まいという「ヤドカリ的人生」は選択しなかったのだ。ナメクジは塩をかけると溶けるし、天候の変化には隠れてやりすごす必要がある。だから、人間の住む家のジメっとした所で見かける。良く見かけるから馴染みがありそうだが、手に乗せて「可愛いね」と頭を撫でる人は珍しい。あのネバっとしたヌルっとしたベタっとした質感がいけないのだろうか?だが、殻がないからわずかな隙間があれば入ることができる。子孫繁栄に見栄は別として両者一長一短のようなのだ。カタツムリはアジサイに似合うし、ナメクジは湿気た家のどこかにいそうな印象があるけれど。