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少年ジャンプを捨てた

少年ジャンプを捨てた

うちは広い・・といいたいが、片付けないとどんどん狭くなる。どうしても捨てられずに片隅を占領している古本の小山がある。「週刊少年ジャンプ」なのだ。ぼくは読まないが家人のコレクション。「ワンピース」と他、を読み続けて時折、単行本で揃えているから、週刊誌としては単行本になって揃うまでが御役目の真骨頂ということになる。小山はだから役目を終えたが場所を取っている邪魔者という扱いなのだ。だが買っていたのは読まない方のぼくであった。わずかなお小遣いをはたいて買いに走る毎週月曜日の早朝であり、買う店はほぼ決まった近所のコンビニだから売る側も顔を覚えていて「あのジャンプのおっさん今日は来ないが病気かな?」とか思ったかどうかはわからない。お正月や連休の前に発売だったことを見逃して、あちこちのコンビニを回ったこともある。別の地域では少し早く出しているコンビニもあって、そういう所や駅のキヨスクなんかにも買いに行ったりすたことが走馬灯のようによみがえる(この表現ありふれてるね?)のだ。玄関に紙紐(このエリアはビニールヒモ厳禁である)で縛り、小山に積み直していたら「ピンポ~ン」と宅急便のイケメンお兄さんだが、こっちも男なので大事にはいたらない。「こんなに揃っていたら一応古本屋に売ったら?」と彼は仕事以外のことにまで一生懸命になってくれるナイスガイで近所のほぼ大多数の奥さんたちの指示を受けている宅急便なのだが残念なことに既婚者なのだからごめんなさい。クルマに本を積むと、後ろのサスがさすがに沈む(ここオヤジギャグだかんね)。後ろのクルマは急いでいるからアオルのだが、こっちは雑誌の山を倒したくないから非常にゆっくり走るのでバックミラーの運転手の顔色が黄色から赤に変わってとても危険な路上ゆっくり走行となった。少し鋭角の交差点をあおられて曲がったので、結局大事に運転したにもかかわらずグチャグチャになっていた。古本屋さんでは「月刊誌しか買わない」と、店内から出る素振りもない。「もうここでは買わないかんね、アッカンベ~・・」と、心で思ったことは顔にも出さずスゴスゴと引き下がったのである。どうして今日を選んだかというと、梅雨の雨間(アママと読んでね)の晴れならば、心あるジャンプファンが見て「こんなに揃ってるじゃん」と、持ちさってくれるのではないか?という僅かな期待感からなのであった。家に戻ると「無くなってスッキリしたね」という。でも、心のなかは複雑である。ジャンプを買い揃えた日々の記憶も一緒に捨ててしまった感じがするのである。