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ガーシュイン 嵐

ガーシュイン 嵐

嵐だ。といってもジャニーズではない。台風が近い。こんな時は「ガーシュイン」が聞きたくなる。多摩芸術学園という溝口の専門学校でデザイン科だった。隣は洗足学園で、学長さんが兼任されていた。(専門学校は、後に洗足学園の敷地に併合)彼は高齢でデザインはまったくわからないという。だが、音楽は専門家だったから、デザインの授業なのに、レコードをたくさん聞かせてくれた。「この音楽を絵で表現しなさい」とか、無理難題。でも、まだ18歳だった柔らかい頭には楽しい苦痛。「ガーシュイン」という音楽家はここで始めて知った。20世紀初頭で地下鉄が珍しい頃、良い意味で都会的な男女がスーツを着て歩いているような印象の音楽だ。とても映画的なのだ。こんな嵐の外には出れない時には、妙に聞きたくなる。18歳という自分自身さえ何だかわからない一年間の記憶と重なる音源にひたりたくなるのである。