くいだおれ

食道楽
大阪は食道楽なのだとか。たまたま生まれたのが大阪だった。滅多に外食もできないのだが、たまに外食するときには気合が入った。親父が「今日はクイダオレや」というと、子供心に「食べ過ぎて、あたりに倒れる人の山」を想像して、嬉しさと恐れを覚えたものだ。クイダオレ人形の店だったかは定かではないのだが、親戚の人も一緒に、みんなでオナカ一杯食べた。確かに「オナカ一杯に食べる苦しみ」というのも、あるのだな！と、こども心に思った。あの「クイダオレ人形」の顔や動きに、その満腹・満足感と、「クイダオレ」という言葉の持つ恐れが深層心理で重なるのである。もうすぐ、見納め・・というニュース。複雑な心境である。