ivataxiのブログ

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停電

大阪では東淀川だった頃、台風などで停電になった。六畳一間。家族四人。白黒の14インチ画面のテレビは四本の足で支えられていた。停電になるとそのテレビの上にローソクを灯した。母は水で当たって寝込んでいた。ローソクが倒れて、テレビの画面が燃えだした。父は「画面が爆発する」と、恐れて何もできない。母はヨロヨロと布団をテレビにかけた。強そうな父より、弱そうな母の強さを見た。平成は電気が途絶えるといきなり楽しみが減る。普段なら外に出るとコンビニがあいている。不夜城なので、カラスは夜でも飛んで鳴く。今回、浜松の停電ではコンビニも閉まっていた。スマホは車で充電できるから、それでラジオも聞ける。懐中電灯を逆さにして、水の入ったペットボトルを置くと、ランタンに。そういう情報もネットで知る。夜も寝ない習慣も平成。