ivataxiのブログ

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ガチャマン・コラセン

この辺りは紡績で繁栄した時期が長い。今では自動車関連の企業が残るが紡績工場は外国に出て久しい。繁栄の時代を知らないので当時を知るひとたちから聞いた話を頭の中で積み重ねてバーチャルに知ったつもりの耳ダンボである。浜名湖の西の果ての町なので、浜松などから船で旦那衆がここを訪れたという。芸者さんもいて華やかな町だったのだろう。気船場という場所にはもう旅客船は発着しないから跡地という風情だ。汽車や自動車が現在では移動手段の中心である。機械を動かしさえすれば確実に儲かったという擬音語が「ガチャマン」という言葉。機械をガチャンと動かすと、一万円の儲けが会ったという。今の一万円ではなく、まだ100円札があった頃だろうから100円札100枚ということだ。「100万長者」という言葉もあったから、今なら100万円は1億円前後ということかも知れない。芸者があるから二号さんもいたはず。当時は二号さんは屋敷を持たせてもらえたという。旦那さんという人々の甲斐性はハンパなかったようだ。「ガチャマン」には「コラセン」という続きがある。警察にコラと怒られて捕まり保釈に1000円かかったのだとか?機械を止めずに誰かが必ず捕まって1000円を払い続けるという情景が「ガチャマン・コラセン」という擬音の中に込められ、人々の口伝の中に残っているのである。