ivataxiのブログ

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普通の週末 世界の終末

普通の週末のような終末の日
それがいつなのかはわからないのだけれど・・。世界の人が「終末がもうそこにやって来る」と、思う頃。(あるいはそのような告知があったのだろうか?)特権階級は、シェルターや宇宙空間に逃げるのだろう?少なくとも、お金持ちは、飛行機や船に乗る。ただ、空港や港にたどり着けるのか?広い道や、舗装道路は自動車で一杯で動かない。オフロード自動車で、未舗装の悪路を走る人も、給油タンクがいつしか空になった。オフロードバイクは、もっと細かい場所まで入り込むが、暗くなると、人里に出て駐車場に止めることになる。崖の切り立つ場所まで、歩いてたどり着く人もいる。驚いたことに、店や施設で働く人もいて、レストランや図書館・博物館・動物園・植物園・遊園地などに向かう人もいる。宝石を盗む人もいるが、明日はそれはただの石ころ。静かに、あるいは最悪の心情で部屋で過ごす人たちも多い。家族やカップルで過ごせる人たちは幸い。一緒にいるように迫る上司がいるが、部下はあっさり断る。二股の恋人たちは、孤独な夜を迎える。さりげないが、それなりにオシャレしたカップルがただ手をつないで歩けば、どこだって最高のデートコース。その日、相手がいなくて一人っきりの若い女の子は、部屋の中のおかしな配色の服を着て、どこかの店のマニキュアのサンプルで、すべての指を違う色に塗って笑う。それぞれが、最高に幸せだと思える過ごし方をしたいから、幾つもの過ごし方がある。どんなに逃げても、自分をつらく追い込んでもかまわない。また、ありふれた一日にしても良い。普段はできなかった自分でいても良い。悪いことをしても良い。ともかく、それぞれが明日のない日なのだ。図書館で一冊の本を借りる女性も、図書館の貸出の人も、その本は二度と図書館には戻らないことを知っていてお互い笑顔。それはごく当たり前のオシャレな年末の週末のようにも見えるありふれて平凡な日にも見える。でも、少なくとも人類の終末の日のようだ。明け方の夢。