ivataxiのブログ

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あおり運転

スピルバーグ監督は若い頃は無名。渋谷や自由が丘の映画館で一日中休日を過ごすことが多い関東での独身時代。一回入ると夕方まで中でいられる。お弁当や水分を持って、同じ映画を何回も見た。または「2本立て」とか、複数の映画がバーターということも普通。看板はまだ手描き。時々、ペンキで実際に描いているところに遭遇する。「こんな仕事がしたいな」とも思うが、難しいなという気持ち。そんななんとなく入った映画館。「激突」という映画。「ナンチャラ・スピルバーグ監督」という聞いたこともない若い監督作品。出てくる俳優も有名人はいない。ストーリーは単純。乗用車がトラックを追い越す。抜き返し、前に出たらノロノロ運転。また、抜き返す。その繰り返し。トラックの運転手の顔が出ない。ドライブインで何人かの運転手。そいの中にいるはず。だが、わからない。わからないまま。乗用車とトラックの抜きつ抜かれつが続く。
最近「あおり運転事故」という言葉を聞く。「激突」というスピルバーグが有名になる以前の映画を思い出す。