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砂消し

消しゴムは、今プラスチック消しゴムだ。いつまでだったか、答案用紙はわら半紙だった。今家電店で買うコピー用紙みたいに真っ白じゃない。わらというのは、お米を刈り取った後に残る乾いた稲穂のことだが、近くに水田がなくて、お米は精米してある10kgパックなどをスーパーで買う環境の場合、ネット検索してみたら?ともかく紙にわらを混ぜて粗悪で安い紙を答案用紙に使っていた。今なら、色合い・香り・風合いに懐古感を覚えるが、当時はやっかいな印象が多かった。暑い日も、冷房がない。汗で、紙に接するところに水分が含まれてふやける。たやすく破れる。普通の消しゴムの一度だけなら問題ない。だが、再三同じところを消すと、危ない薄い平行四辺形の半分が普通の消しゴムで、あと半分がグレーの砂消しというのがある。何に使うのかわからないこの砂消し。万一、ふやけたわら半紙の答案用紙を消すと、たいてい穴が空く。それだけなら可愛い。時には、そこから破れ目が広がる。鉛筆が折れるくらい、時間に緊迫している時に、それは起きる。砂消し、思い出したくないアイテムの一つ。