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どろろ

どろろ
ようやくDVDで「どろろ」を見た。手塚冶虫のマンガとアニメで目が慣れていて「ツマブキ/百鬼丸」「どろろ/柴咲」のキャストに精神的になかなか同化できなかった。どろろが実は女性で、戦国の中を生きるためにそれを隠していたのだが、もともと感覚で相手を見ている百鬼丸には正体がバレている。両親を戦で亡くす幼いどろろだが、母親は「おまえは女じゃないから、泣いてはいけない。泣くのはほんとうに立派なとうちゃんみたいな男に出会った時・・」と、最後に言い残す。マンガも以前読んでいたのに、その大事な設定を読み飛ばしていたようで、今頃びっくりした。そういえば「リボンの騎士」も、女性を隠した強い騎士という設定であった。手塚冶虫は「宝塚フリーク」としても知られ、ストーリーや設定に宝塚で学んだことが反映されているのかもしれない。最後に一度どろろの涙・・見て欲しい。五体満足というのが通常の人々にはわからないだろう苦痛を、生まれながらに百鬼丸は背負っている。体の48箇所を父親によって魔物に捧げられて生まれたのだ。不憫に思い、百鬼丸に人造の肉体をさずけ育て上げる養父はなぞの人物のままだ。産みの親からは体も差し出され、川に流され捨てられた百鬼丸だが「俺には育ての父がいる」と、本気だ語る・・少し救いがある。スパイダーマンなどのアメコミのCG実写版に馴染み、これからはどんどん日本のかつてのマンガもCG実写版として甦るのだろう。上手に作って新たな感動を生むことを願うのでした。