ivataxiのブログ

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王さまの耳 パンの耳

求人広告を見て、良い条件なので、床屋さんは王様の専属になることになりました。でも、以前からの床屋の友人たちは、この王様の専属になったあと、みんな消息がないのでした。「ここで見たことは内密に・・でないと、この城を出ることはできんぞ」と、家臣に忠告を受けていましたが、床屋さんは心配でなりません。町のウワサでは「王様の耳はロバの耳」だ・・などと、ありえないような風評も流れていたのでした。「まさかね」と、床屋さんは、自分に言い聞かせました。王冠を取って、床屋さんは一瞬息を呑みました。王様の耳は「ロバの耳」ではなく「パンの耳」だったのです。「バターかジャムを持って来れば良かった」そう思ったかどうかはわかりませんが、髪をきれいに切り王冠を戻すと、床屋さんは部屋に帰りました。部屋は元々お姫様を監禁するために作られた部屋でしたから、セキュリティーは抜群です。でも、逃げるのは考え直した方が良さそうでした。「このことを黙っているのもつらい・・」見ると、部屋には光ファイバーに繋がれネットのできるノートパソコンが「無料・使い放題」と書かれて置いてあるではありませんか。「ブログが簡単」という所から「床屋日記」を立ち上げました。サブタイトルはもちろん「王様の耳はパンの耳」・・。