ivataxiのブログ

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幽体離脱 魂の尾っぽ

すでに手術による一時植物状態から生還し4年になる。当時の記憶を描いたもの。自分の姿は見えないのだがおそらくこんなんじゃなかっただろうかと思う。手術は全身麻酔なのに自分の肉体にいるのが苦しくてならない。気づくと肉体から離れたのか手術の様子をすごく客観的に見下ろしていた。やがて部屋を通過し手術が終わるのを待つ家族のいる食堂に移って行った。肉体とは「タマノオ」というのだろうか?一部が繋がったままだった。これが切れると本当に死んだことになるのかも知れない。

手術が終わり意識が一応戻った頃。隣のベッドの人に「あなたはスポーツ心臓ですね」と話しかける医師がいた。そして同じ医師は翌日ぼくにも同じことをいう。「あなたは誰にでも同じことをいうのですか?」と聞いた。「いえこのことはあなたにしか話していません」と真顔でいうのだ。「おかしいな。昨日となりのベッドの人にも同じことをいうのを聞いたんだけど」というと「昨日もあなた(肉体の意識はなかった)に話しただけですよ」という。お互い少しの沈黙・・・。「おかしなこともあるもんですね」というその医師とは以来会っていない。そういえば寝ていた隣のベッドには誰もおらずもし体から抜け出たタマシイがそこで医師がタマシイの抜けた肉体に話しているのを聞いたというのなら・・ツジツマも合うことになる。

手術中肉体から離れ手術室を通過して出た「タマシイ」(タマノオがつながっている)。手術が終わるのを待つ家族のいる食堂の床から入り同じ時を過ごした。体に触れても気づかないらしい。あとで「一緒にいたんだよ」とぼくがいったが家族には信じてもらえないようだった。