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芭蕉が鳳来寺を訪れた

江戸時代の有名な俳人松尾芭蕉鳳来寺を訪れたのは、今から300年あまり前の元禄4年の10月下旬のことでした。前日、新城に住む弟子、太田白雪(はくせき)の家に泊まった芭蕉は、弟子たちを連れて鳳来寺へ参詣に来ました。急な坂道の途中で脚を休め。
  木枯らしに 岩吹きとがる 杉間かな
という句を読みました。現在、参道の石段を100段ほど上がった左側に、この木枯らしの句碑が立てられています。
たいへん寒い日だったので冷えたためか、芭蕉は持病がひどくなり、頂上まで登らずに聞き返し、表参道にあった家根屋という宿屋に泊まりました。この宿で芭蕉
  夜着一つ 祈りだして 旅寝かな
という句をよみました。この夜着の句碑の立てられているところが、家根屋のあった跡です。当時47歳の芭蕉は、すでに偉聖とあがめられ芭蕉翁と呼ばれていました。(鳳来寺山資料より)