ivataxiのブログ

絵 文章 映画

スズメ刑事

スズメの刑事 疑いの黒目がちなマナザシ
「ピンポ~ン」ドアベルの音。「いえね!あやしいものでは・・私こういう者で・・」と、羽のてのひらには警察手帳が。帽子で半分くらい顔を隠していても、目つきの鋭いスズメの刑事だということはヒトメでわかった。「お宅には猫がいます?・・この写真に見覚えが?」と、お尋ね者写真には悪人顔のうちの猫の前・横の写真が・・。「そっそそ・・そんな猫はいません・・けど?」と、苦しいウソ。「そうですか・・お邪魔しました。いえね、最近、このあたりに凶悪な猫が出没して、罪もない小鳥やメス鳥たちがやられているもんですから・・いや、お時間とらせました・・」と、タバコに火をつけ一息煙をはいた。ドアチェーンごしに疑いの黒目がちなマナザシを残して、次の猫のいる家へ聞き込みに向かったようだった。ドアを閉めて、キョロキョロ・・。深夜にうちの猫が帰宅するのはいつものことだった。「・・バリバリ・・ガリガリ・・ピ~・・チュチュン・・」などと、鳥を食べてるような音や悲鳴?は聞こえてはいたが・・。まさか、こんな所までスズメの刑事の捜査の手が伸びていていたとはね!「今しがた美味しい食事を終えたばかり」みたいに、舌なめずりしている無邪気なうちの猫のかたわらには、確かに、スズメの羽が数枚落ちていた・・。