ivataxiのブログ

絵 文章 映画

ランニング・ペンギン

今や、運動禁止の身なのだが、10年前は走ったりもしていた。朝早く隣の駅まで往復するのだが、暗いうちに出かけて、次第に太陽が昇り、明るく・暖かく空気や景色が変わる様を見るのが好きだった。最初は汗も出ないのだが、やがて苦しさの山にさしかかると、汗が自然に出て、苦痛をやわらげる快楽ホルモンも分泌されるようだ。折り返しでは、すっかり太陽が形を現し、自分の走る姿が道路に長く延びるのを見て走る。その影を見ると「何だかペンギンみたい」・・と、当時思った。一人で走っているかと思っていたけど、ペンギンの影がいつまでも同じスピードで伴走してくれていたことを忘れていた。