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香炉をなぜだか買ったことがある

香炉をなぜだか買ったことがある。実家は仏壇がありお線香を欠かさない家だった。子供の頃は親に連れられて老人ばかりが集まる所で正座してお経を一緒に唱えたらお菓子にありつけた。外で子供同士で遊んでいたが、最近静岡に住んでからはそういうお線香の匂いとは縁遠い。香炉には灰を入れて四角い敷石の上に三角のお線香を置いて火をつけるとお店の人に聞いた。一式、三角のお香を焚いてしまったら買い足さないので灰の入った何だかわからないインテリア小物になった。それも今はどこへやら。知り合いのお坊さんに香炉のお香の炊き方を聞いた。本当は灰の下に炭火を起こし灰をかぶせて香木をくゆらせるようなのだ。そんなことなかなかアパート・マンション暮らしの人にはできないから、お線香のように灰に突き刺したり、寝かせたりしてお香のような雰囲気を再現するということらしい。三角のお香も線香同様擬似香木の一種なのだろう。織田信長が愛した伽羅香木は偶然海で流れ着いたのを発見したように「信長のシェフ」では描かれていた。伽羅の香りはかいだこことがあり好き。白檀はセンスの骨で使われ扇ぐとほのかに香る。お線香は「線香臭い」「年寄り臭い」「抹香臭い」と、臭い物の一つという形容がされる。お線香の中には本当に良い香りもあるのに誤解されている面もあるのは少し残念。