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富士山1 高山病

富士山1 高山病
1996年、最初にして最後の富士登山。途中まで、バスだからちょっとインチキだろうか。富士宮から上って、砂走りに抜けるルートだった。何となく体力に自信・盲信・過信があった。八合目で「高山病」になり、心拍数は最大心拍数を超えたようにも思えた。なのに、脳は貧血状態である。頭痛・吐き気・めまいがする。汗で濡れた服を着替えた。「これに吐きな」と、女主人に洗面器を渡されても吐けない。急病人のように、とにかく横になる。山小屋は個室ベッドではない。雑魚寝である。少し高い所に毛布が並び、その一つにもぐって寝る。目を閉じているのに、周囲が見える。なんだか「おかしい」とは思った。すごく早いビートに合わせ、耳の中に「王様のハイウエイスター♪(日本語直訳ロック)」が鳴り続けた。ずっと遠くの毛布の中の人の会話さえ間近に聞こえるのが不思議。山小屋の梁にいくつかの半透明の人が座っているのが見える。(もののけ姫のコダマみたいな・・)翌朝、早く山小屋を出た。食事もせずに・・。暗いうち、すっきりした夜空に、流れ星がいくつか見えた。地上では見れない豪華なショーだ。