ivataxiのブログ

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秋葉道

昔の家はかや葺(ぶ)きであったため、舵になるとまたたくまに燃え広がりました。だから、火の神様がまつられている秋葉山への信仰がたいへん盛んでした。どこの村にも秋葉講という仲間がありました。毎年きまった時期に、仲間の代表者が秋葉山に参詣して、お礼を受けてきました。そして、仲間が集まってお祭りをして、それぞれお礼をいただいて、家の台所や、いろり端に貼って、火事にならないようにお祈りをしました。旅を楽しみながら、秋葉山へお参りに行く人たちも数多くありました。秋葉山への参詣に行く人たちが通った道を「秋葉道」と呼んでいます。鳳来寺山から引地へ下り、宇連川を渡した舟で越え、大野、巣山を経て遠州に入り、熊、石打。戸倉を通って秋葉山まで九里の道のりでした。今は裏通りとなってしまった大野の秋葉道とか、巣山の秋葉道の道筋には、秋葉山の参詣者でにぎわった宿場町の面影が残っています。(鳳来寺山資料より)