ivataxiのブログ

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消えた桜並木

小学校の通学路には桜の老木が並んでいた。以前、そこを通った人たちの孫が通学していたりする。10年程前に、市の計画道路拡幅のため、桜の並木は惜しげもなく切り倒された。小学校の運動場一杯にコンクリートの段差で歩道と仕切られて久しい。段差の上にはわずかに斜面の土が残っている。新しくそこに若い桜の木を植えた。その下にはスギナのライトグリーンが絨毯のような柔らかい厚みを持たせている。ハラハラと落ちた桜の花びらの何枚かがその絨毯の上に軽やかに止まっていた。通学路の順路は決まっているのだが、その順路にはツクシがない。「もう、ツクシも終わったんだ」・・と、少し歩くと、たくさんツクシが生えていた。どうやら、子供達は、学校の行き来にツクシをつむらしく、順路にはツクシがない、ということのようだ。「やっぱり、ツクシはあったんだ」と、納得した。