ivataxiのブログ

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ピースとハイライト

ピースとハイライト。(今ピースというとお笑い芸人で芥川賞を受賞した又吉さんを思い浮かべる)年末にサザンの桑田さんがちょびヒゲで歌った歌のタイトル。特に何も思わなかったが、ネット上では炎上したようだ。ピースとハイライトといえば昔懐かしいタバコの銘柄・・と思う人ばかりではない。ピースは平和(平和の象徴の鳩が描かれている)でハイライトは、写真などのとっても明るいという意味ではなくて極右の暗示でもあるのだとか?今頃この歌がネットで盛り返しているようだ。動画を見ようとしたら、すでに削除というか観ることができない物もある。
健康診断で「タバコを吸ったことはありますか?」と聞かれたので「いいえ」と答えた。そこで終わりかと思ったらそうではない。
「では受動喫煙の時期は?」と聞き直されたから「おやじが吸っていて、17歳まで一緒でした」と答えたら何やら記入していた。
本人の喫煙意志とは無関係に一緒に生活した人の喫煙状況もガンの確率には関係あるようだ。それなら逃げられないな。
おやじは酒はからきしだが、たばこはヘビーだった。
だから肺がんにもなれた。
家にはたくさんの缶入りピースが常に買い置きしてあった。現在のタバコみたいにフィルターなんてもったいなくて着いていない、両切りという奴だ。缶のフタを開けてもすぐにはタバコは登場しない。中に金属の箔でシールドされていて、缶の内側にある歯を回転して切るという儀式を済ませてようやく中のタバコしが目見えする。湿気は大丈夫?なんて心配ない。すぐに吸ってしまうから買い置きがたくさんあるのだ。子供ながらに開けたてのタバコの香りは好きだった。(ダンヒルという香水もタバコの香りのイメージ)ハイライトも家にあったかも?昔は安い紙のパッケージのもあった。戦後すぐには捨ててあるタバコの吸殻を集めて中をほぐして乾かし、特に英語の辞書の紙が最適なのだが、そこにタバコのように巻き直し吸ったようで、色んな銘柄のシケモクの臭いと純度の濃いニコチンが味わえたはずだ。でも吸いたいのだから仕方ない。
大きなクリスタルの灰皿が偉そうにコタツの上に鎮座し、いつも山盛りに吸殻が蓄えられている。すっかり買い置きを吸いきった時に、その中からマシなのから吸いなおす。だが続きがまだある。さらに「キセル」という先にタバコの葉を押しこんで火を着け長く細い管の中を通った煙を吸う器具で吸う。こいつの細い管の中がすぐにヤニで目づまりするから「掃除しといてな」と、オヤジにいわれ紙を細くよってコヨリにして中を掃除する。純粋なヤニがたくさん取れると仕事をした充実感に襲われた。考えてみれば、そのネバネバしたヤニがオヤジの肺に溜まっているのだから、自殺幇助に当たるのだろうか?
ともかく「ピースとハイライト」という曲の印象は個人的にはこんな記憶とつながる。