ivataxiのブログ

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カセットデッキ

テレビでカセットデッキのことをやっていた。カセットデッキを持って原宿で音楽をかけて「竹の子族」というブームが起きたことがあった。その頃は小田急線の参宮橋に住んでいて、歩いて原宿にも良く出かけた。公園を通って行っても良いし、外周を回ってもかまわない。原宿駅の前にはテントで物を売っていたり、路上に手作りのアクセサリーを広げる当時の若者がいた。原宿駅横に坂があり、そこにまだ珍しかったスケートボードやローラースケートの人もいた。カセットデッキとは、カセットテープの録音再生機能のあるラジオも聞けるカバンくらいの大きさの家電だが、若者の収入ではちょっと手が届きにくい価格だった。だから、持っている(取っ手がある)人は「ドヤ顔」だ。日曜日などそんな坂道にラジカセから大音量の音楽を鳴らす人もいたが、誰もとがめない。やがてそこに同じ振り付けや同じファッションで踊る「竹の子族」が現れたり、暴走族が走り回ったりで、段々、色んな取締りがされるきっかけとなった。ポータブル・レコード・プレーヤーとラジカセをつないで音楽を普通に録音するようになるには数年の時間がかかった。途中「れいこうどう」というレコードレンタルのお店がチェーン展開することが安価にたくさんの音を録音できる時代の幕開けに拍車をかけた。
さて、テレビで「カセットデッキ」について取材されたことだった。
今の若者がたとえば20歳前後なら、全員平成生まれで、生まれた当時がバブル絶頂期あたり。カセットテープやカセットデッキが家にあっても、直接は関係なかったはず。お小遣いで音楽を買う時期には、すっかりレコードからCDへと変わっていただろう。録音はパソコンを使ってCDに焼いたり、MDに録音したかも知れない。やがてipad時代・ネット配信時代になるから、カセットデッキというでっかくて重たいアナログ機材が珍しいという。また、デジタルとは違うアナログの音に暖かさを求める向きもあるとか?