ivataxiのブログ

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クジラ カバ

子供の頃は、まだクジラを食べても良かった。今では、そんなことをするとメクジラが立つ。水族館でもクジラの骨の展示を見たことがあるが、当時は感慨もなかった。ぼくが25m以上泳ぐ哺乳類になったのは40才の頃。クジラも哺乳類なのにずっと海の中を潜ったりする。「どうしてなのか?」とも思うが、サラッと忘れてしまう。お魚型の体型なのに、ささやかに足の骨の名残がクジラの骨格標本には見られる。誰かが冗談で後でくっつけた可能性もあるが、水族館という場所がオオヤケの場所だったりするからまずそれはない。心臓を守るためにあのように外側が変形・肥大化した可能性があるようだ。手の形よりも脊髄の末端の尻ヒレの形の方が泳ぎやすいので名残として足の骨は残ったのだろう。元々は水辺で生息する水陸両用のカバに似たイキモノが、陸に暮らす者と水に戻った側で変化の過程を経ることになる。今ではカバとクジラが親戚といわれても、遠い親戚の葬儀で始めて会った親戚を初めて紹介されたような気分にもなる。