ivataxiのブログ

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森のケーキ屋さん

2009年06月06日 森のケーキ屋さん 伝説のケーキ
間をやろう。森の中の伝説のケーキを探して来い。さもないと娘は渡さん」という。娘は、ハムスターに魔法で変身させられいたのだ。魔法を解く鍵は、そのケーキなのだ。王子には、まだ、十分大人にならないドラゴン一匹と王子にしか抜けなかった、伝説の剣があるだけ。森は広いのか狭いのかわからない・・道さえ、このチビドラゴンがいなくてはわからない。王子を惑わす、魔女・木の妖精・をなんとかかわし、大人のドラゴンにでくわした。あたりは暗い雲がたちこめた。時折カミナリが落下する。火炎の大きさはチビドラゴンの比ではない。あわや、王子の運命はいかに・・。という所で、チビドラゴンは、脱皮した。ほんの少し大人になったのだ。飛ぶスピードは増し、小さいが鋭い火炎をはくようになった。小回りのきく飛行で、大人のドラゴンの背中に回った。王子にしか抜けない伝説の剣は、カミナリの電撃を吸収した。その剣の一撃はカミナリに打たれたような衝撃だった。大人のドラゴンは、退散した。カミナリは去り、あたりは以前の静かな森のやすらぎを取り戻した。探していたケーキ屋さんは、森の出口付近の木こり小屋だった。看板を出していないので、それと気づかなかった・・。貧しいが、清潔な服装の少女が王子に運んだそのケーキは、ありふれた外観だった。だが、王子はそのケーキを一口食べると、涙が止まらなかった。王子の辿った、森での苦労・困難などなんとも思わないほどの、安らぎと、少し懐かしさを感じる甘味である。涙は、伝説の剣に落ちる・・。すると、剣は柔らかな光に包まれた。そして、剣は花束となった。「さあ、早く・・もうすぐ一日が終わります」。木こり小屋の少女と見えたのは、実は森の妖精であったのだ。美しい夕日、だが、残酷な時の門を閉ざす明るさの余韻でもある。少し成長したドラゴンにケーキを食べさせた。飛翔・・というより、ワープといった方がニュアンスが近い飛行・・一瞬で、王子は隣の王国に着いた。「間に合ったようだな」と、王はもう王子を制止する理由がなかった。魔法でハムスターに変えられた王の娘は、伝説のケーキで元の美しい姿を取り戻した。伝説の剣の化身である花束は、末永く二人を結ぶリングと変化した。めでたし・・。ただ、残念なことが一つ。・・若い王子・王妃が結ばれたあと・・森の中のケーキ屋さんは、二度と人目には触れず・・今も伝説の中にしか存在しない・・ということらしいのだが・・?